市街化区域内の農地転用:手続きと注意点

2025.2.4 更新

 

農地を農地以外の目的で利用する場合、原則、農地転用の許可が必要です。

しかし、市街化区域内の農地は例外的に届出のみで転用することが可能です。

 

ここでは、市街化区域内での農地転用の手続きの流れや必要書類、注意点、罰則などをご案内します。

 

1.市街化区域内での農地転用

農地転用は原則、都道府県の許可が必要ですが、市街化区域内の農地を転用する場合は許可が不要であり、農業委員会への届出のみで十分です。(農地法第4条第1項第7号、農地法第5条第1項第6号)

 

市街化区域は、すでに市街地を形成している区域や、今後10年以内に優先的に市街化を進める区域として指定されます。

そして、市街化区域に指定する際には関係機関があらかじめ協議を行って決定しています。

 

よって、許可制という厳しいルールは適用されず、届出制で手続きを進められます。

1‐1.手続きに必要な書類

市街化区域内の農地を転用する際は、以下の書類を農業委員会に提出します。(施行令第3条、施行規則第26条)

  1. 届出書
  2. 位置図
  3. 不動産登記事項証明書
  4. その他に必要な書類

※転用する農地を他の人が賃貸借しているときは、農地返還の許可証が必要です。

※詳細は、農業委員会のHPで公開されていることが多いです。

 

届出書には、転用の時期や転用の目的、転用によって生じる周辺農地や作物への被害の防除などを記載します。(施行規則第27条・第31条第6号)

 

届出は農業委員会で随時受付けています。

 

なお、手続きをスムーズに進めるために、農業委員会へ事前相談を行うことをおすすめします。

1‐2.農業委員会の受理

農業委員会は現地調査などを行い、以下について審査します。

  • 農地が市街化区域にあること
  • 届出者に、届出をする権限があること
  • 必要書類がそろっていること

審査をし、農業委員会が受理した場合は受理通知書が交付されます。

受理通知書が交付されるまでには書類提出から2週間程度かかります。

 

受理通知書は、後日、地目変更登記や所有権移転登記の申請を行う際に必要となります。

1-3.注意事項

  • 市街化区域内の農地の譲渡や転用は、届出をすることで可能となります。ですから、農地転用の工事は、受理通知書の交付を受けてから開始してください。 (ただし、農地法以外の規制がある場合は、それらもクリアする必要があります。
  • 相手と譲渡や転用の契約をしたとしても、届出をしていないときは、まだその契約は効力が発生していない状態です。よって、引き渡しや転用できる根拠がないということです。
  • 届出をしないで転用した場合、違反転用として罰則が科せられます。
  • 届出をした後で、しばらく工事を行わずに、見た目が農地の状態のままであったとしても、固定資産税が急に増額されることがありえます。

1-4.罰則

市街化区域内での農地転用において、届出をしなかった場合、以下の罰則が科せられます。

  • 3年以下の懲役または300万円以下(法人の場合は1億円以下)の罰金
  • 原状回復命令
  • 工事中止命令

2.市街化区域の調べ方

市街化区域であるかどうかは、市町村の都市計画を担当部署(都市計画課や町づくり課などの名前の部署)で確認することが確実です。

それらの部署で都市計画図を購入したり、市町村のHPで都市計画図が公開されていることがあるので、それらを基に確認することもできます。

ただし、HPの都市計画図の場合は、最新の情報でない可能性もあるので、注意してください。

 

例:埼玉県入間市の都市計画図はこちら

3.まとめ

ここまで、市街化区域内での農地転用の手続きについてご案内しました。

 

市街化区域内での農地転用は、厳しい許可制に対応する必要はなく、届出をするだけで十分です。

ただし、届出をしないで転用した場合は、罰則を科せられることがありますので、忘れないように注意してください。

 

また、農地法以外にも、都市計画法、建築基準法、消防法、景観法など、様々な法令による規制が適用される可能性があります。

農地転用を検討する際には、これらの法令についても確認するようにしましょう。

 

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